ホーム > よくあるご質問 > 2020年7月のよくあるご質問
下記のような犬種が選ばれる傾向にありますが、もちろん、どの補助犬も「その犬種ならば絶対に補助犬になれる」というわけではありません。その中でも適性があり、ストレスなく補助犬の活動ができる犬をしっかりと訓練士が見極めて訓練することになります。
盲導犬や介助犬は作業に一定の体の大きさが必要なため、一般的に大型犬が選ばれます。現在実働している盲導犬・介助犬の中で最も多い犬種は「ラブラドールレトリバー」です。人間と作業をすることが大好きであるという性質や、訓練のしやすさから好まれているようです。その他、「ゴールデンレトリバー」や、ラブラドールとゴールデンをそれぞれ親に持つ雑種「F1」などの犬種も活躍しています。
聴導犬は「ユーザーに音を知らせ、音源まで連れていく」という作業内容からもわかる通り、体の大きさは特に必要がないため、さまざまな犬種が活躍しています。ただし、小型犬過ぎると、人間社会の人ごみの中で踏みつけられることもあるかもしれませんので、ある程度の大きさはあった方がよいと考えられています。
聴導犬訓練事業者さんの中には、保健所等に捨てられた犬の中から、音に対する反応が敏感すぎず、鈍感過ぎないことや、人間に対する反応等、様々な適性を見極め、聴導犬の訓練をしている場合もあります。
盲導犬は白または黄色のハーネス(胴輪)を目印としてつけており、介助犬・聴導犬は胴着などにわかりやすく表示をつけています。また、使用者本人には認定証(盲導犬の場合は使用者証)の携帯が義務づけられています。
これらの表示等はユーザーの義務でもありますので、犬同伴のお客様が「補助犬」と称して施設などの利用を主張しても、規定の表示をしていない場合は事業者側に受け入れの義務はありません。補助犬かどうかの確認が必要な場合、事業者は使用者に認定証の提示を求めることができます。補助犬を受け入れる際に「認定証を確認させていただけますか?」と声をかけることは、補助犬使用者に対して失礼にはあたりません。
<左から盲導犬、介助犬、聴導犬の表示>
<認定証(使用者証)も必ず携帯しています>
ほとんどの訓練事業者さんが、10歳くらいを目処に引退時期を設定しており、元気なうちに引退させて、余生はボランティア家庭で家族の一員として大切にしていただきます。ただ、住環境や家族環境により、引退後も家庭犬として現役の2頭目と一緒に暮している場合もあります。また、中には老犬ホームを運営している訓練事業者もあります。引退をしても、とにかくお仕事が大好き!な犬たちなので、ユーザーさんが違う犬と外出しようとすると、やきもちを焼くこともしばしばあるそうです。
【当会副理事長の木村佳友の1代目介助犬シンシア・2代目介助犬エルモ、理事の松本江理の1代目聴導犬美音(みお)・2代目聴導犬ブランカは、引退後はそれぞれの家庭でペットとして現役の介助犬/聴導犬たちと楽しくのんびりと過ごしました。】