特定非営利活動法人 日本補助犬情報センター|身体障害者補助犬に関する情報提供、相談業務を行う学術団体です。

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FAQ-0028「【海外の補助犬】海外からの来日ユーザーへの対応は?」
 2021年1月25日 掲載

海外から来日した「Guide Dog(盲導犬)」「Mobility Service Dog(介助犬)」「Hearing Dog(聴導犬)」のユーザーさんたちは、日本の公共交通機関やお店などをこれらのアシスタンスドッグと一緒に利用できるのでしょうか?次の3択で考えてみてください。

①決められた手続きをして、証明書を持っていれば入れる

②特に手続きは必要なく、日本のユーザーと同じように入れる

③ 海外のアシスタンスドッグは日本のお店には入れない

正解は…「①決められた手続きをして、証明書を持っていれば入れる」です。

「身体障害者補助犬法」は、日本の補助犬に関する法律なので、それを海外のユーザーにそのまま適用することはできません。そして、海外から来たアシスタンスドッグは種類はもちろん、訓練の基準等が様々です。(海外には日本のように法律で定められた訓練基準がありません)

 それでも、海外のユーザーさんにも日本を楽しんでもらいたい!ということで、「期間限定証明書」という制度があります。これは、訓練の質が担保されている特定の連合会に所属している訓練事業者出身のアシスタンスドッグ&ユーザーは、来日前に所定の書類提出や審査を経て、日本の補助犬と同等の質のアシスタンスドッグには「期間限定証明書」を発行する制度です。この証明書があれば、公共交通機関やレストランなどの飲食店、ホテルなどにアシスタンスドッグと一緒に入れます。そして、これはあくまでも、日本の補助犬たちが基準となるので、証明書発行の対象になるのは「Guide Dog(盲導犬)」「Mobility Service Dog(介助犬)」「Hearing Dog(聴導犬)」のみです。
 あれ?ということは、FAQ-0027に出てきたアラートドッグやエモーショナルサポートドッグはどうするの…?と思われる方もいるかもしれません。これらの犬は、3種の補助犬と同じように公共交通機関や施設を利用することはできません…。
 しかし、日本にはペット同伴で楽しめるサービスがたくさんあります。電車やバスは、一定の大きさまでの犬ならキャリーケースなどに入れることで利用できますし、ペットと一緒に使えるレンタカーもあります。ペットと一緒に入れるレストランやホテルなども、検索してみるとたくさん出てきます。
 当会にも、様々なアシスタンスドッグユーザーから来日の相談が寄せられるのですが、3種に該当しないと思われる場合は、上記のようなサービスやお店を利用することをご提案しています。
 せっかく遠くから来てくれた海外のアシスタンスドッグユーザーにも楽しんでもらいたい…!でも、日本の補助犬たちを守るためにも、しっかりとしたルール作りは大切なことです。
 今は、新型コロナウイルスの関係で海外からのお客様はほとんどいませんが、コロナが終息した時にはきっとまた、たくさんの海外からのお客様がいらっしゃるはず!そんな日を楽しみにしています🐾


FAQ-0027「【海外の補助犬】アラートドッグってどんな犬?」
 2021年1月18日 掲載

 海外で活躍している補助犬のことを「Assistance Dog(アシスタンスドッグ)」といいます。日本では補助犬は「盲導犬、介助犬、聴導犬」のみですが、海外では精神疾患のある方の情緒面をサポートする「Emotional Support Dog(エモーショナルサポートドッグ)」や、「Alert Dog(アラートドッグ)」など、様々な障害や困難をサポートする犬がいます。
 では、アラートドッグはどんなお仕事をしてくれる犬でしょうか?
 「アラートドッグ」のお仕事内容は「 てんかん発作や低血糖症による発作を知らせる」です。

海外では様々な種類のアシスタンスドッグが活躍していてすごい!進んでる!と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、いろいろな犬が活躍することによる困りごともあるようです。
最近、特にアメリカで問題になっているのは「エモーショナルサポートドッグ」。ちょっと複雑で難しいかもしれませんが、ぜひ下記画像を見てみてください。
(今回は問題をわかりやすくお伝えするために、多少表現を変えたり省いている説明もあります。詳しく知りたい方は、「平成29年度障害者総合福祉推進事業 国内外の身体障害者補助犬使用者への対応に関する調査研究」報告書をダウンロードしてみてくださいね!)


FAQ-0026「コロナ禍における補助犬ユーザーへの正しい対応は?」
 2021年1月12日 掲載

 新型コロナウイルスの対策として、店舗などの施設を利用するときにはアルコール消毒や検温、ディスタンスを取ることが大切です。それでは、補助犬ユーザーさんと補助犬がお店にやってきたとき、正しい対応はどんな対応でしょうか。
 補助犬がウイルスを持っているかもしれないので、利用を断る?
 障害のある方は大変だから、特別扱いをして感染対策をしなくても受け入れる?
 サポートの上、できる範囲で感染対策を行ってもらい、通常通りに受け入れる?
 正しい対応は、「サポートの上、できる範囲で感染対策を行ってもらい、通常通りに受け入れる」です。
コロナ禍において、とても残念なことに、ユーザーさんの中にはこれまで問題なく利用できていたはずのお店のはずなのに、「コロナのこともあるので、犬はちょっと…」と断られてしまう経験をした方もいるようです。
これまで犬から人にウイルスが感染したという報告はありません。また、補助犬たちはユーザーさんによって適切に衛生管理(毎日のブラッシングや定期的なシャンプーなど)をしています。補助犬とコロナウイルスのこと、正しく理解して、いつも通り、安心してユーザーさんと補助犬を受け入れてください。
 そして、コロナ禍だからと言って、ユーザーさんへの特別扱いは必要ありません。
例えば、盲導犬ユーザーさんは特に、レジの列に間隔をあけて並ぶことが難しい方がたくさんいらっしゃいます。そんな時にユーザーさんが希望しているのは、「順番を飛ばして優先的にレジを通してもらうこと」ではなくて「順番が来るまで、少し別の場所で待たせてもらうこと」です。これを「合理的配慮」といいます。
 皆さんがそれぞれに大変な時。ユーザーさんだけに限らず、社会でちょっと困っている人に、お店の人や周りの私たちが少し配慮をするだけで、いろいろな人にとって安心できる社会になっていくのではないでしょうか。
非常事態宣言下でも、ユーザーさんや日常生活に様々な困りごとを抱えた人も、生活のためにスーパーでお買い物をします。ぜひ、すべての方がも不安なくお店を利用できるように、皆さんも周りに目を配り、優しいサポートをしていただけると嬉しいです。


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