ホーム > よくあるご質問 > 2021年4月のよくあるご質問
介助犬の主なお仕事のひとつ、「落としたものを拾う」作業ですが、適切なタイミングはいつでしょうか?
「落としたらすぐに?」「ユーザーさんと目があったらすぐ?」それとも、「ユーザーさんに指示をされてから…?」
正しいタイミングは…「ユーザーさんに指示をされてから」です。
落としたのは見たらわかるんだから、何も言わなくても拾ってくれたらいいのに…、と思う方もいらっしゃるかもしれません。
でも、もし、ユーザーさんが落としたことに気づいていなかったら、どうなってしまうでしょうか。外出中などは、車いすに介助犬のリードを結んでいる場合があります。
介助犬が物を拾うために急に動いたら、リードで引っ張られて車いすごと転倒してしまうかもしれません。
そんな事故を防ぐためにも、介助犬の作業は「ユーザーさんに指示をされてから!」が鉄則です。
街で見かけた補助犬ユーザーさんに、勇気を出して「何かお手伝いしましょうか?」と声をかけたら、「今は大丈夫です」と言われることもあります。そんな時、正しいのはどのような対応でしょうか。
「断られて残念だったから黙って立ち去る?」
「それでも心配なのでこっそり後をつける?」
「今は困っていなくて良かった!と思って、お気をつけて、と見送る?」
正しい対応は…「今は困っていなくて良かった!と思って、お気をつけて、と見送る」です。
この対応は、補助犬ユーザーさんに限らず、皆さんがサポートのために声をかけてくださった相手の方、全員に当てはまります。
せっかく勇気を出して声をかけたのに、「今はいいです」と言われてしまったら、「せっかく声をかけたのに…」と残念な気持ちになって、「また断られたら嫌だから、もう声をかけないようにしようかな…」なんて思ってしまう方もいらっしゃるかもしれません。
でも、もう一度よーく考えてみてください。サポートを断られたということは、その方は「今は困ったいなかった」ということです。そう考えてみると、「困ってなかったんだ!良かった~」と思いませんか?
そして、たとえサポートを断られたとしても、声をかけてくださったあなたの優しい気持ちは確実に相手の方に届いています。時には少しぶっきらぼうに断られて、びっくりしてしまうこともあるかもしれませんが、そんな時もちょっと発想を変えてみてください。もしかしたら、声をかけたのがあなたで10人目だったのかも…?その方も断るのに、少し疲れてしまったのかもしれません。
ただ、できるだけそんなことがないように、障害のある方たちもサポートを断るときには「声をかけてくれてありがとう」をちゃんと伝えましょう、と活動してる方もいらっしゃいます。声をかける側もかけられた側も、思いやりをもってコミュニケーションが取れたらいいですね。
特に最近はコロナ禍の中で声かけのサポートが減ってしまった、と感じている障害のある方も多いようです。あなたの声かけはきっと役に立つはず!勇気を出して、「何かお手伝いしましょうか」と声をかけてみてくださいね。
補助犬になる訓練を始める時期はいつごろかご存じですか?
生まれてすぐ?半年くらいたってから?それとも1年くらいたってから?
正解は…「生まれて1年くらい経ってから」でした!
通常、1才くらいまではボランティアでもある「パピーウォーカー」さんの家庭で、様々な経験をしながら愛情たっぷりに育てられます。1才を過ぎると、訓練施設に戻ってきて補助犬になるための訓練を始めます。ここでは、訓練士さんがしっかりとそれぞれの犬の性格をチェックして、補助犬のお仕事を楽しく、ストレスなくできる子だけが補助犬になります。
補助犬にならなかった子も、たまたま補助犬に向いていなかっただけで、家庭犬として家族を癒してくれたり、中には訪問活動で才能を発揮する子もいますし、補助犬のお仕事を皆さんに知ってもらうためのPR活動をしてくれている子もいます。人間と同じく、適材適所、ですね。