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2020年12月初旬に京王プラザホテル(新宿区)で開催した「補助犬ユーザー参加型」のホテルでの避難訓練。今回は、後編として介助犬ユーザーさんの避難訓練の様子をお伝えします。(前編はこちらから)
【訓練の想定】
〇平日13時半ごろ。盲導犬ユーザー、介助犬ユーザーは30階ユニバーサルフロアに宿泊。
〇29階より出火、非常階段と非常用エレベーターにて避難。
〇非常用エレベーター避難中に地震が発生し、緊急停止し、閉じ込められた。
【介助犬ユーザーの避難訓練】
①介助犬ユーザーさんは非常用エレベーターで避難します。エレベーターを操作する係員さんも一緒に乗り込みます。
②ところが!降下中に地震が起こり、エレベーターが緊急停止、ユーザーさんは中に閉じ込められてしまいました。エレベーター設備の専門家が外から状況を確認し、安全が確認されたうえで、扉を開けてくれます。
③緊急停止の影響でエレベーターの入り口には15cmほどの段差ができてしまったため、複数人で車いすを持ち上げて段差を乗り越えます。車いすを持ち上げる際は、必ずユーザーに持ち上げるタイミングをお伝えします。また、持ちあげる人たちも掛け声をかけるなどして息を合わせて、地面と平行に車いすが上がるようにします。
(*閉じ込めの状況や、段差の発生はすべて訓練の設定です。十分に安全を確保して実施しています。)
【訓練終了後の座談会では…】
訓練練終了後には、座談会を開催しました。ユーザーさんたちからは、より良い声かけの方法や、避難設備についてお話がありました。訓練に参加されたホテルのスタッフさんも、熱心にメモを取ったり、ユーザーさんに質問をされており、とても有意義な座談会になりました。
今回の取り組みは、補助犬ユーザーさんがホテルをさらに安心して利用できる一歩につながったのではないでしょうか。(*座談会ではマスクを着用し、アクリルパネルを設置しました。)
日本補助犬情報センターでは、補助犬ユーザー参加型の「補助犬受け入れセミナー」を開催しています。オンラインでの研修にも対応しております。まずはお気軽にお問合せフォームよりご連絡ください。
2020年12月初旬、京王プラザホテル様(新宿区)よりご依頼をいただき、盲導犬&介助犬ユーザーさん参加型の避難訓練の一部をコーディネートさせていただきました。
今回の訓練にご協力いただいたのは、盲導犬ユーザーTさん&盲導犬Pくん、介助犬ユーザーSさん&介助犬Nくんです。ユーザーのお二人は、ホテルでの避難訓練という初めての経験に少し緊張されていたようでしたが、犬たちはホテルのふかふかのじゅうたんの上で、すっかりリラックスしていました。いつものホテルステイとは異なる環境のはずですが、落ち着いてユーザーさんの指示に従う様子に、さすが!のプロ意識を感じました。
(*コロナウイルス感染防止のため、訓練時には全員がマスクとフェイスシールドを着用しました。)
【訓練の想定】
〇平日13時半ごろ。盲導犬ユーザー、介助犬ユーザーは30階ユニバーサルフロアに宿泊。
〇29階より出火、非常階段と非常用エレベーターにて避難。
〇非常用エレベーター避難中に地震が発生し、緊急停止し、閉じ込められた。
【盲導犬ユーザーの避難】
①まずはお部屋で火災の状況を説明して、避難の準備をしてもらいます。お部屋でくつろいでいる場合、盲導犬はハーネスやリードを外していることがあります。
②廊下はユーザーさんに肩または肘を掴んでもらい誘導します。煙が漂っている場合は、できる範囲で身体をかがめてもらう必要もあります。慌てずに、周囲の状況を説明しながら非常口まで案内します。
③非常用階段は狭く、急な場合もあるため慎重に誘導します。階段の前では必ず立ち止まり、「今から階段を下ります(上ります)」と、階段の上下についても必ず伝えます。
後編では、介助犬ユーザーさんが非常用エレベーターで訓練した様子をご紹介します。お楽しみに!