ホーム > UDアドバイザー通信 > 第3回「スカイツリー:聴覚障害者による確認会」
当会では「東京スカイツリータウン®施設UD(ユニバーサルデザイン)アドバイザー」をオープン時より務めさせていただいております。2015年度で3年目になり、とても光栄に感じています。
オープニング前に、障害当事者の方々、20名ほどによる確認会を実施しましたが、今回はオープン後、初めてとなる確認会を実施しました。オープンしていることもあり、個人単位での確認会をプログラムしましたのでその様子をご紹介します。
聴導犬の大切なお仕事の1つに、聴覚障害があることの“目印”になることがあります。聴覚障害とは「見えない障害」なのです。 社会参加の上で、何がバリアになるかと考えますと、情報をいかに入手できるか?にかかってきます。音声情報は入ってこないわけですから、文字情報をいかに入手できるか?が最も重要です。
スカイツリーさんでは、素晴らしいコミュニケーション支援シートをご準備しておられます。
【バリアフリーガイド】ではなく、【ユニバーサルサービスガイド】であることに、非常に意味があります。
障害がある方を特別視するのではなく、「東京スカイツリーでは、小さなお子様をお連れのご家族や、ご高齢の方、障がいをお持ちの方、海外からいらっしゃった方など、誰もが展望台での体験をお楽しみいただけることをめざしてユニバーサルサービスガイドをご用意しております。」
( ユニバーサルサービスガイド(PDFファイル) より抜粋)
このコミュニケーション支援シートがあれば、最低限必要なコミュニケーションをとることができます。言語による意思疎通=コミュニケーションです。聴覚障害者は「コミュニケーション障害」とも言われていますので、このシートがあれば、聴覚障害者の中でも特に音声言語で話せない方にとっては、大変助かると思われます。その他にも活用は広がりそうですね。
しかし、問題は、このシートがあることをいかに知っていただくか?です。存在を知っていただき、入手していただいて初めて意味を持ちますので、今後はそれをどのように伝えていくか?が課題となりました。もちろん、筆談ボードを置いていただく他、手話を学んでいるスタッフの方も増えているようですので、様々な取り組みからさらに利用しやすい施設を目指していただく確認ができました♪
最後に、視覚障害者・肢体不自由者・聴覚障害者 各アドバイザーが揃ってのフィードバック会議を実施。話し始めるときりが無いくらいでしたが、双方にとって、非常に有意義で充実した内容となりました。今後、今回の確認会で出てきた問題に関して整理しながら、必要な作業を進めていくことになり、実際に取組んで頂いております。
地道なスパイラルアップ!=施設UDに関して最も大切!だと感じています。
(第3回・UDアドバイザー通信)