日本で最初に盲導犬が紹介されたのは、1938年と言われています。盲導犬を連れて旅行に来ていたアメリカ人のゴルドンさんが、日本各地を講演してまわったことがきっかけとなりました。
では、盲導犬が最初に誕生した国はどこでしょうか。現在は、ラブラドールレトリバーが主に活躍している盲導犬ですが、昔は「シェパード」という犬種が主でした。このシェパードの原産国を考えると、答えがわかるかもしれません。
正解は「ドイツ」です。
第一次世界大戦中ドイツでは、戦争によって失明してしまった軍人さんなどが増加していました。
当時、軍用犬の研究をしていたハインリッヒ博士は、「犬たちが視覚障害者の歩行をサポートできるのでは?」と考え、政府や犬の訓練士の協力を得て盲導犬として犬を訓練する方法を導き出しました。
そして、1916年にオルデンブルグというところで盲導犬の訓練学校がスタートしました。
1919年までには約539頭の盲導犬がドイツの失明軍人とともに歩いていたという記録も残っているそうです。
その後、盲導犬はアメリカやイギリスをはじめとして、ヨーロッパ各地やカナダなどへも広まっていきました。